2016.12.17
普段、車を屋外の車庫に駐車されているため、風雨にさらされて塗装表面のクリアが剥げてしまった
シビックタイプRの全塗装を施工させていただきました。赤から赤へ、旧塗膜を剥離して再塗装の工程
をご紹介いたします。
↓施工前の状態です。
左)フロントバンパーのクリアーがはがれています
右)左リアクオーターもクリアーがはがれています。
↓施工後の写真です。
クリアー剥がれも解消され、ボディ全体に艶が出て、若返り成功です!
以下、作業工程をご紹介いたします。
まずはドアーやモール、アウターハンドル、ドアミラーなど付属品をはずしていきます。
作業中に室内にホコリが入るのでガラスは塗装作業の前まで取り付けた状態で進めます。
今回は部品の脱着よりも旧塗膜の剥離を重点的に掲載します。
なぜか作業者はいつも屋根(ルーフ)から作業を始めます。(↓写真奥が旧塗膜、手前は研いだ後)
白くなっている所が、本来下の塗膜を保護すべきクリアー塗装です。
その下が塗装色(赤)の層です。錆が鉄板まで侵し初めています。
旧塗膜を剥離する作業方法は二通りあります。一つは薬品を使って塗膜を剥離する方法(過去にご紹介済)、
もう一つが今回の方法です。前者の方法だと、ガラスを外しての作業になるので料金が上がります。薬品
を使うと剥離作業は早いですが、液体なので予定外のところに入り込む心配があります。
今回のダブルアクションで塗料を剥ぎ取る作業は、大変時間もかかり、剥ぎ取りのムラがでる可能性がある
のと、塗膜面が凹凸するので円滑な表面を作るには、高い技術が必要となります。
弱っている塗膜を剥ぎながら研ぎこみを進めます。
凹んでいる所は板金仕上げをしながらサーフェーサーを塗る準備をします。
ミラー、リアスポイラー、バンパーなどの樹脂製品は表面がやわらかいために、特に手間がかかりますが
綺麗に剥離をして下地処理をします。
全ての面に下地サーフェーサーを塗布します。
乾燥後、研ぎこんで上塗りに入ります。出来るだけ部品は外して、塗装をします。
サーフェーサー(灰色)→少し濁った赤→仕上げの色・・・と変化をさせていきます。
まずは少し濃い、濁った色を下吹きに使います。(写真が見えづらくてスミマセン)
ボディーもムラの出ないように同時に進行します。
今回のペインたーはRMベストペインターコンテストに出場した健二君です。
入社10年目で世界5位の実績を持った技術者です。
乾燥後、組み付けて磨き作業です。
赤色、黒色は磨き作業にとても時間がかかります。
完成です!
新車時の輝きが取り戻せました。