2016.04.02
今回は昭和42年生まれのスバル360という名車の全塗装です。
年齢にして実に50歳!
とても丁寧に、大切に乗っておられるようです。
この度は「安く綺麗に直したい」とのご要望でした。
昔の鉄板は「防錆鋼鈑」という物がなかったので、所どころ錆が発生したり、塗膜の劣化が進んでいました。
ユーザーの熱い想いに応えるべく、全塗装を施工させて頂きました。
Before
After
まずは分解作業です。
ボンネットは過去の修理で塗膜が何重にも重なっています。
板金痕もあったので、薬品で塗膜を剥奪して元の地肌を出します。
先ずは薬品を塗付します。
しばらくすると旧塗膜が剥がれ始めます。
※塩素系の薬品なので人の肌に触れると、とても痛いです。
ペーパーサンダーで綺麗に剥ぎ取り、凹み・歪みを取るためにパテを塗ります。
綺麗に研ぎこんだら下地(サーフェーサー)を塗ります。
トランクリッドも同じように下地処理を進めます。
次はボディです。
塗膜を剥いだら地層のようで過去の歴史が伺われます。
板金をやり直してパテを塗ります。
50年もの間、雨、風と闘った傷跡を丁寧に修復します。
サビ、凹み、すべて補修をして錆び止め処理します。
特にボディと部品の合わせ目には防錆が大事です。
処理が終わったら、サーフェーサーを塗ります。
ホイールも綺麗に塗装をします。
ボディも部品も下処理が終わったら、いよいよ塗装作業に移ります。
乾燥したサーフェーサー表面をペーパーで研ぎこみます。
この時に巣穴などが無いか、チェックをしながらの作業です。
小さな部品もすべて細かい目のペーパーで研ぎこみます。(足付け)
ペインターは調色機で色を作りながら塗装の準備です。
支度ができた部品から塗装室に並べて支度をします。
部品だけを並べて塗装をしています。
当社では少しでも綺麗に塗装をする為に、一度に多くを同じブースで塗らないようにしています。
塗装室内で作業者の動きが多ければ多いほど、ホコリ、ゴミの付着が増えてしまうためです。
部品の塗装が終わったら次はボディです。
当社には塗装室が6台あるので、実際は隣の塗装室に準備しているボディと交互に行き来しながらの同時作業です。
綺麗に脱脂をして塗装作業に入ります。
塗装後は、約70度の温度で40分間乾燥をします。
充分に乾燥させたら、組み付け作業に入ります。
せっかくの塗装面にキズを付けないように慎重な作業が求められます。
若い人は急ぐあまりにキズをつけてしまい、ペインターから叱られます。
ドアーの付属品、再度のガラスの取付作業中です。
弊社では自社でガラス脱着も可能です。(ガラス業者さんに外注という手段もありますが)
ヘッドランプ、小さなパーツも取り付けて、ほぼ完了です。
組み付けが完了したら仕上げ作業です。
ボディの磨き作業です。
小さなゴミ、ブツをペーパーで研ぎ落とし、その後コンパウンドで磨きこんで艶出しをします。
完成!!!!!
完成検査を行い、室内の掃除、洗車をして納車の準備です!
この記事を書いている今日、お客様へ納車します。
全てはお客様の喜んだ顔を想像して、全社員で日々取り組んでおります。
小さなことでも、愛車を綺麗にしたい方は是非お声掛けくださいね!