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修理実績

2016.09.17

広島市 K様 VWニュービートル 側面事故をカット交換・板金塗装修理しました

 

今回はVWのビートルの事故修理です。

左ロッカーパネルの切断溶接交換と、ドアー・リアクォーターの板金塗装修理です。

 

Before

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After

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それでは修理過程をご紹介いたします。

まずは付属品の脱着です。

アウターハンドル、ドアミラー、内張り等を外します。

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リアフェンダーパネルを外すために、テールランプ、フィラーキャップを外します。

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リアーフェンダーの取付ネジを外しています。

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バンパー、リアフェンダーだけで大量のネジが使われています。

日本車ではあまり見られない車両構造ですね。

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更に室内の内張り、シートを外します。

ロッカーパネルの切断、溶接を行うので火災や破損を予防するためです。

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交換するロッカーパネルをチェックします。

凹んでいる部分を切り取る前に、粗だしをして残留応力を取り除きます。

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パネルを溶着して引き出します。

右写真のように引き出して、その次に板金をしていく方法もありますが、今回は交換します。

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支給部品とダメージ箇所を見比べると、溶接部分が隠れている為にアウターを切開して見えない部分

の確認をしています。

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新車を製造する段階では、この位置にSW溶接が可能だったのでしょうが、今の状態ではSW溶接は

不可能です。

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取り外しました。

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新旧の部品を並べて、新しい部品を古い部品に合わせて位置を合わせてカットします。

右写真は、溶接を行うために塗料やサビをヤスリで除去しています。

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ロッカーパネルの溶接前にドアとリアクォーターパネルの隙間、段差を引き出して修正しておきます。

更に隠れてしまうところの防錆処理も行います。

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溶接の電通が良くなる様に塗料を剥離して電通性の良い下地(ジンキー、錆び止め)サーフェーサー

と塗布します。

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パンチャーでプラグ溶接をするための穴を溶接個所にあけます。

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形状的に溶接のできない場所があるので、そこには飛行機の翼を取り付けるときに使われる接着剤

(パネルボンディング)を使って溶着します。

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取り付ける部品とボディー側にも接着剤を塗布します。

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位置を合わせて仮付けをします。

写真から、二人で協力して取り付けている様子が見えます。

仮付けとはいえ、手袋をしたほうが良いですね。

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ここまでで切ったり、継いだりは終わりです。

あとは通常の板金作業に移ります。

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板金部分(ドア、クォータ)の塗料を剥ぎ取ります。

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ピンスポッターという工具で凹んだパネルを少しずつ引き出していきます。

写真の工具の先端を電流を流しながらパネルに引っ付けたら、「カンッカンッ」と引き出します。

微妙な力加減が必要になり、職人の技です。

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ピンスポッターで引き出したあとの写真です、点々になっているところがスポットの痕です。

凹みがどこにどの程度あるかを見つける事、どこをどれくらいの力で引き出すべきか判断する事

が重要なポイントになります。。間違った箇所を間違った力で引き出すと余計に凹みを広げてし

まうことになってしまいます。弊社の仕事の中でも、とても繊細で難易度の高い作業です。

右の写真はスポットで飛び出している部分を削り落としています。

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また、スポットによる引出作業では電流を使って熱を加えるために鉄板が伸びて歪みも発生します。

歪を取りながら高低を揃えるのもとても難易度の高い作業になります。

子育てではないですが、褒めたりある時は叱ったり。。。

熱したり、冷やしたり、叩いたり、抑えたり、微妙な手加減が仕上がりを左右します。

高いところを低くする方法お灸のように瞬間的に電気を通して熱を加えて押さえることによって

余っている応力を集中させて凹ませます。

昔はすべてアセチレンガスを使って作業をしていました。

これだと熱影響の範囲が広くなり歪みを取るのがとても大変な作業でした。

車体に使われている鉄板材料の変化に合わせた文明の利器が、大変役立っています。

右写真のようにハンマーで歪みを取りながら作業をします。

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板金が終わるとパテ付けです。

塗料の段差(フェザーエッジ)を取り油脂や汚れをとります。(シリコンオフ)

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ここからは表面を整える作業です。

パテを塗って、削って、研いで、段差をなくして、また塗って・・・

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研ぎ終わったら、シーリング作業です。

この作業は仕上げに直接影響するので慎重に行います。(すべての作業が重要ではありますが)

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ロッカーパネルには特殊塗装が施されています。

チッピング塗装・・・走行中に小石などが飛んでキズがつきにくい塗料です

表面の肌を揃えるのが結構難しいです。

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↓チッピング塗装を施しました。

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板金工程はほぼ完了です。

これからは塗装に向けて下地(サーフェーサー)塗装です。

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↓サーフェーサー処理後。サーフェーサーを塗ったあとはしっかりと乾燥させます。

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ドアーはボディーから外して塗装をします。

塗装ブースに入れて、マスキング、塗装作業に移ります。

今回は板金部分をご紹介したかったので、塗装風景は割愛いたします。

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塗装後の組み付け作業です。

ドアーの取り付けはフロントフェンダーを傷つけないように二人掛かりで行います。

念のため、フロントフェンダーに保護テープも施しています。

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ガラスなど付属品のついているドアーは結構重いです。

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リアーの内貼り、助手席のシートも取り付けて、

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バンパー、テールランプもつけて、ボディの磨き作業です。

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隅々まで磨いたら、仕上げのコーティングを行います。

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完成しました!

完成検査を済ませ、綺麗に社内外を清掃洗車して、お客様のところへ納車です。

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