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修理実績

2019.07.08

大作!!! サバンナRX7色替え全塗装 東京のお客様からご依頼頂きました

今回はサバンナRX7の色替え全塗装です。

旧車の中でも、とても人気が高い貴重な車です、カッコいいですね!!!

 

しかも、今回のお客様は弊社HPを見て、東京からわざわざ持ち込んで頂きました。

全国にたくさんの板金屋さんがある中で、弊社を選んでくださりありがとうございます。

 

中古で購入されたようで、過去修理箇所にパテ剥がれ、所々にサビがあり、リニューアルをご決断されました。

特にフロント部には大破事故の痕跡が見られ、当時の修理が不完全な状態でした。

 

グリーンメタリックから白パールに色を変えました、室内やエンジンルームも全て塗装しました。

 

Before

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After

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一見、綺麗なようですが、塗料とサビを剥がして、歪みを板金すると、↓右の写真のようになります。

グレーになっているところはサーフェーサーを入れた箇所 = サビや歪みがあったということです。

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左サイドも同じようになりました。

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それでは分解作業から順を追ってご紹介します。

不良個所を確認しながら分解をすすめます。

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左フロント部分もぶつかった痕が残っています。

きちんと修理しないままでバンパーを取り付けていたようです。

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トランクルームのスペアタイヤ部分は水が溜まって、サビています。

本来は水が溜まるべきところではありませんが、歪みや亀裂などの隙間から侵入してきたようです。

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ドアの付属パーツも全て外して確認をして板金をします。

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ドアモール、ベルトモール類も外してから作業をします。内側もきちんと塗装をかけるためです。

外した部品は再利用して組付けの時に取付けます。新品部品が生産中止になっているものも多数あるので、

慎重に取り外さないといけません。壊してしまうと替えが効きませんので。

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フロントフェンダーは取り外した後、すべての塗料を剥ぎ取ります。

板金歴やパテがあるため、薬品では難しいのでサンダーで削り取ります。

下部にはチッピングも塗ってあるため、塗料の剥ぎ取りだけでも相当な時間を要します。

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塗料の剥ぎ取りが終わると、隠れていた鉄板の凹みが現れてきました。

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過去の板金作業で鉄板が伸びてしまっているので、ガスで熱を加えて歪(ひずみ)を取り除く作業をします。

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あらかたの板金を済ませると、錆止めを兼ねたプライマーを塗布します。

この作業でより小さな歪も見分ける事が出来ます。

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反対側のフェンダーも同じ作業を施します。

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樹脂で出来ているリアスポイラーも同じように塗料の剥離を行います。

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キズを修理して柔軟剤を含んだプライマー仕上げをします。

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外板板金作業と並行して、別の作業者がエンジン、ハーネス、配管、足回り、室内の部品を外しています。

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エンジン関係が外れるとフレームをチェックできます。

今回はかなりひどい状態が現れてきました。

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↓写真、右側のフレーム部分はとんでもなく悪い例です。

過去に切り継ぎをしているようですが、溶接が不完全で寸法が合っていない、研磨もしていない。

防錆処理もされていないのでサビが出ています。

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助手席の足元(フレームの付け根)には事故で縮んだままの状態が残っています。

計測の結果、左右のフレーム差が6cm以上ありました。

これではバンパーやヘッドライトなど、正しい位置で取り付いていなかったことが一目瞭然です。

充分な設備がない工場だったのか、そもそもこの波及に気づかなかったのか、想像すると怖くなります。

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計測とフレーム修理のためにグローバルジグにセットします。作業前の損傷状況を確認します。

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油圧ジャッキを使って正規の寸法に戻します。

事故直後であれば外板のキズなどを見て、力の入力方法を想像しながら作業ができますが、このように見た目が

なんとなく直ってしまっていると意外と難しくなります。

フレーム内部には補強が入っているので寸法を出すために外側を切開して作業をします。

その後、内部に補強板を加えます。

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ジグによるフレーム修正が終わったので特製の台車に移動します。

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全ての部品を取り外しているので修理車種ごとに台車が必要になります。

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車の下側に入って作業が出来るように高さも必要です。

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サイドスポイラーは樹脂で出来ています。塗膜を剥ぎ取りサーフェーサー仕上げをします。

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バンパーの塗膜を剥ぎ取るのは結構大変です。

相手が柔らかいのでペーパーが食い込まないように注意が必要です。

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ヘッドライトのリッドもリトラクタブルも全て塗料を剥ぎ取りました。

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ボンネットは中古パーツ使用して交換をしました。

中古車購入時点では鉄製ボンネットが付いていたようですが、正規仕様はアルミ製ボンネットのようです。

お客様のこだわりで正規のかたちにしたいとのことで、アルミ製を中古で仕入れて取り付ける方針でした。

赤い中古ボンネットの塗料を剥離して使います。

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フードカバーやミラーベースも同様に。

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また、フレーム作業に戻ります。

フレーム修正が終わり、サビや傷を処理してプライマー、サーフェーサー処理を進めて防水シーラー、脱脂と

丁寧に作業していきます。形状が複雑で機械が入らないため、ほとんどを手作業で行っています。

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フロント部分のプライマー塗装を行いました。

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ボディの外板部分の板金修理です。まずは塗料の剥離からスタートです。

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ひたすら、剥ぎ取りました。

右側も左側も屋根も、、、気が遠くなる作業です。

一人では続ける作業としては酷なので、代わるがわる担当を交代しながら作業します。

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板金をしなければならないところが現れてきます。

さぁ、頑張って板金。

写真は凹みを引き出し板金しているところです。

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旧塗料剥離、サビ取り、凹み粗だしが完了したら、プライマーを塗装をしていくためにマスキングをします。

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プライマー処理をした後はしっかり乾燥をします。

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先に処理をしたフロントフェンダー、ボンネットなどを取り付けて隙間、チリを合わせて板金作業に入ります。

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写真ではほとんど完成しているように見えますが、ここから凹み、歪みを取る作業に入ります。

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ボンネットの表面の黒い墨のような物はプライマー表面の巣穴を塞ぐためのものです。

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ここまでの工程の中で小板金は済ませているので、ポリパテ工程は後ほどにして、

ここでは大きな歪のあるところに板金パテを塗ります。

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板金パテを研ぎ落し、次は更に極めの細かいポリパテ仕上げを行います。

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板金工は大変です。

自分が塗ったポリパテを自分で研がなければなりません。塗れば塗るほど自分の首を絞めるようなものです。

この工程で手を抜くと仕上がりに影響するので体力、神経を使って頑張ります。(ノД`)・゜・。

お客様の喜ぶ顔を想像しながら、ひたすら研ぎ続きます。職人は本心でそう思って作業しています。

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ドアーはボディから取り外して研ぎます。

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綺麗に歪が取れたら次はサーフェーサーで仕上げます。

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今度は室内です。

配線、配管全て外してアスファルトシートも剥ぎ取り、防水のためのシーラーを塗布、防錆処理も済ませます。

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ブースの中に入って塗装をします。

室内とエンジンルームを仕上げます。

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アンダーボディの仕上げです、サビを取ってシーラーを塗って、アンダーボディシーラを数回塗り重ねます。

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サスペンションメンバー、配線配管も気になる部分があればリニューアルします。

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サーフェーサーを研ぎ落して巣穴なども処理を済ませ、脱脂、防錆作業も終わりました。

最後のボディ、外板部品の塗装です。ブースの中で少しづつ塗装を行っていきます。

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小部品全て塗装が完了しました。↓右の写真はボルトひとつひとつにも塗装をした写真です。

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さぁ完成が近づいてきました。

室内から丁寧に組み立てていきます。

今回は特にほとんどハダカにした状態なので、イチから車を作り上げるような感じがします。

細かな配線を間違えないように、また誤った順番で進めてしまうと、またバラさないといけなくなるので

慎重に丁寧に、傷つけないように組み立てます。

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組みつけが終わったら磨き作業です、4人で磨きました。

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フロントガラス、リアガラスを貼り付けます。

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無事、完成検査が終わりました。

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後日、東京からお客様に引き取りに来て頂きました。

喜んでいただけた?と思います。(車と一緒に写真を撮って頂いておけばよかった、、)

 

東京まで約800キロ、運転して帰るのはとっっっても大変だと思います。

(しかもこのお車にはエアコンがありません)

それにも関わらず、広島の田舎の弊社をご利用いただけたことに、感謝の想いでいっぱいです。

翌日、無事に東京に着かれたことを確認して安心しました、お疲れ様でした。

東京の都会を滑走する輝くサバンナを想像しながら、社員一同、次の仕事に取り掛かります。

この度は本当にありがとうございました。

 

以上、最後まで御覧いただきありがとうございました!(人”▽`)ありがとう☆