2021.02.12
今回は追突被害により大破したフィットの修理を紹介します。
※すみません、今回の記事は本文が長いです
東広島市にお住まいの県外ナンバーのM様、
インターネットでいろいろ探して、弊社を選んでいただきました。
ホームページの問合せフォームから修理依頼を頂いたのが始まりです。
《修理着工までの流れ》
①M様が問合せフォームから用件と車両写真を送信
②新和からM様にメールで連絡をする
③新和にお願いしたいとのことだったので、引取り日時の打ち合わせ
④代車を載せて積載車でM様のご自宅まで引取りに行く
⑤保険会社と打合せをして修理着工する
このように基本的にお客様は①~③の打ち合わせだけをさせて頂ければ、
その後の代車手配や保険会社打合せから完成まで、新和自動車が段取りします。
次に今回のポイントは損害(修理金額)が大きいので、「全損」になるということです。
今回のように0:100の被害事故の場合、加害者(相手)が負う法律上の損害賠償責任は被害物の「時価額」が上限になります。そして、加害者の自動車保険に「対物超過修理費用特約」の付帯がある場合は、プラス50万円が支払わるというケースが多いです。
例)フィットの時価額が40万円の場合、加害者が負う法律上の賠償責任は40万円となります。対物超過修理特約の付帯があれば、加害者の保険会社から支払われる保険金額は90万円となります。
※上記の金額は参考数字で今回の実際の金額ではありません。
実際に、今回の修理前見積は110万円近いものでした。
上記のように「時価額+50万円」でも110万円に足りませんでした。
不足金額はM様のご負担という考えになりますが、追突被害に合われているM様へご負担してもらうわけにもいきません。
そこで検討するのがリサイクルパーツです、当社では数多くのリサイクルパーツを保管しています。
M様にもリサイクルパーツを承諾して頂いたのでなんとか20万円近く削減して、保険金額(時価額+50万円)以内で修理をすることができました。
M様も手出しをすることなく修理が出来たので、喜んでいただけたと思います。
前置きが長くなりましたが、修理工程を紹介していきます。
※2019年9月の作業です
リアバンパーを外したところも大きくへこんでいます。
左リアドアを開けたところの上部とリアフレームも折れています。
リアフロアパンも大きく凹んで形状がかわっています。
右テールレンズ、左リアドアもズレています。
さて板金作業に入っていきます。
Uベースフレーム修正機に乗せて車体を固定します。
そして大きく凹んだボディを引っ張り出します。
変形したボディをもとの位置まで引っ張り出したあと、傷んだパネルを取り外していきます。
↓写真は左リアドアまわり、リアまわり、右クォーターパネルを切断した状態です。
もはや原型がなく、屋根だけ残っているような状態です。
↓取り外したパネルです。
車体の寸法図をもとに、変形したボディがちゃんと戻っているか確認しているところです。
この作業が間違えてしまうと、正しく組立ができなかったり、左右の隙間が違ってきたり、走行中の異音や耐久性に影響してくることもあります。
これが新品のパネルです。
ボディが適切な寸法までなおったので、新品パネルを溶接していきます。
新品パネルを溶接しました。
溶接の接合部にパテを塗ります。
そしてサーフェーサーを塗ります。
塗装の準備です。
足付けをしていきます。
マスキングをしていきます。
ブースに設置して、いざ塗装作業です。
塗装が終わったら組付け作業です。
ガラスも自社で取り付けします。
組付けが終わったら、夕日とシャワーを浴びながら、水漏れチェックです。
室内に水漏れが無いことを確認しました。
室内に水漏れがないことを確認したら組付けの仕上げです。
組付けが終わったら、磨き作業です。
完成しました!