2017.01.13
現在私たちの会社は総勢65名が働いています。
最近では社員の平均年齢が41歳とあがってきており、ベテランが目立つようになっております。
熟練職人の技術をもって、今ではどんな修理依頼が来ても完全な修理が出来る工場になっております。
これはこれで嬉しいことなのですが、将来のために若い人の育成も重要な課題となっております。
我々の業界も若い人材が少なくてとても苦労しております。
当社では約10年前からフィリピン、ベトナムからの外国人技能実習生を受け入れております。
彼らに技能を教えて、帰国後は取得した技術を母国で生かしてもらえるように教えています。
ある程度技術を習得したら、成果が発揮できるような作業も必要になります。
今回はタントの被追突車両(結構ひどい)を使って技能実習を行いました。
経費削減のために、後ろ周りが使えるスクラップ車両から部品取りをしながら、パーツの注文を
最低限にして作業をしました。
※当社は自動車解体業の許認可を取得しております。
ガラスも割れてフロアーは紙のように折れ曲がって重なり合っています。
フロアーのフレームも折れ曲がっています。
これは搭乗者さんは大きなダメージだったと想像します。
さすがにこれ以上この車に乗り続けることはあきらめて、、、それならばこの車の修理を実習生の教材と
させていただくことになりました。
↓部品取りに使う車両です。
フロントまわりが壊れているけど、リアまわりの部品は無事!
今回の修理に“もってこい”の車両です。
この車からフロアー、フレームを切り取ります。
挑戦をするのは実習暦2年目のタン君、1年半年のヴィエット君、更には1か月のガー君です。
まずは修理する車両を修正機にセットします。室内のシート、内張等を外します。
フロアーマット、両サイドの内張、足回りを外してます。
粗出しをしながら溶接部品を取り外します。
修正したら使える部品もあるので、些細なパーツも見落とさず取り外します。
なるべく修正して使います。交換のために切り取った部品です。
今度は解体車両から使用する部品を切り取ります。
プラズマカッター(熱で熱くなったところに高圧のエアーで鉄を吹き飛ばす)を使って必要部分を取り外します。
切り取り完了。
後ろ回りを切り取られた車、部品として最後のご奉仕。
更に部品として使用するために必要部分を取り外さなければなりません。
車の骨格部分は安全な強度を持たせるためにしっかり溶接をしております。
外して再使用の予定はないので取り外すだけでも大変な労力がかかります。
彼らにとっては溶接位置、方法、溶接強度を知るうえではよい勉強になります。
不要なところを外しています。
不要部分が外れたらスポット溶接痕を綺麗にしていきます。
修理をするボディに取り付け開始、切り取った部品を合わせています。
溶接をして、取り付けていきます。
溶接が終わったら、溶接痕を綺麗にして、防錆、防水シーラーを塗って内部塗装、下部の塗装になります。
外板部分は塗装の仕上がりが大切なのでペインターさんに任せます。
ここまで進むと足回りを組み付けて修正機から降ろします。
溶接の痕にパテを塗って綺麗に仕上げます。
リヤーフェンダーにも歪みが出ているので修理します。(小板金)
板金後、パテ仕上げをしてサーフェーサーを施します。
下地の仕上げが終わったらブースに入れて、バンパーもバックドアーも再使用します。
塗装は入社3年目の巳造君、結婚間近で気合が入っています。
塗装が終わったら、乾燥して組み付けです。
乾燥が終わりました、組み付け作業に入ります。
バックドアーの組み付け、これだけたくさんの部品がついています。
ドアー内部です。
軽自動車なのでこれ位(シンプル)ですが、車によっては大変複雑になっております。
組み付けは先輩社員にお願いします。
最後の工程は磨きです。磨いているのは1年半のトゥアン君、高尾プロに教え込まれてバリバリになりました。
完成で~す♪
最後まで読んでいただきありがとうございます。